軍事と音

皆さん、おはようございます。

軍事と音、これらには密接な関係があります。
今回は軍事と音の関係が深いものを紹介したいと思います。

てつはう

元寇の時に使われた武器で、「鉄砲」ではなく、手りゅう弾のような武器で殺傷能力よりは炸裂して大きな音を出し、相手を威嚇する武器と言われている。
大きな音を出して威嚇することで、士気にもダメージを与える効果を持つ。

富士川の戦い

1180年、富士川で行われた源平合戦のひとつだが、平家軍は水鳥の群れが飛び立つ羽音に驚き、敵襲と勘違いして撤退した、戦力が正面からぶつかることのない戦のひとつ。

四面楚歌

中国の故事成語のひとつ。
周りに味方がいない、敵だらけの状況という意味で使われることが多い単語だが、漢軍と対立する楚の故郷の歌が、漢軍の四方から聞こえてきて、周りは敵だらけで孤立し、絶望してしまったことに由来する。

マーチ

行進曲としてひとつの音楽ジャンルを確立しているが、いわゆる軍隊が行進する際の音楽のこと。
スネアドラムの軽快なリズムを中心に、トランペットなどの金管楽器、フルートやクラリネットと言った木管楽器、タムタムや大太鼓といった打楽器で構成される。
日本では「軍艦マーチ」が有名。

このように、音、音楽は昔から軍事に密接に関わってきました。
当たり前ですが、音楽が戦争を煽り、戦争に用いられるような事態は金輪際起こってほしくはありません。
しかし、音というものが、たとえ生死をかけた環境においても、携わる人の心理に密接に関わってくるということを、今回の軍事と音の関係をもってお知らせするのがこの記事の目的です。

音には、音楽には、人の心を揺さぶる力があります。
音を作る者として、人の心に影響を与えるものを扱うことへの責任を今一度認知し、曲作りを進めたいものです。


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音楽CDはなくなってしまうのか

皆さん、おはようございます。

CD

音楽の享受は、記憶媒体からデータ配信が珍しくなくなってきました。
特に、スマートフォンの普及により、スマートフォン自体が携帯音楽プレイヤーを担うようになっています。
しかも、ひと昔前と違い、インターネットやメールのためにPCを所有する人は大きく減り、音楽CDを再生する環境を持たない人も珍しくはありません。
では、このまま音楽CDは衰退していくのでしょうか…?

結論から行くとNOです。

ダウンロード配信がCDを上回る可能性は十分ありますが、それがCDを駆逐するものとは成りえません。
その大きな理由としては、物理的な媒体であることにあります。
では、CDが衰退せずに残る理由を挙げていきましょう。

1.高音質で視聴できる

ここでいう高音質とは、CD-DA規格の音源、ハイレゾ音源といった、非圧縮形式の内容を指します。
ダウンロード配信では、どうしても通信速度を重視すべく、圧縮形式の音源となることが多いものです。
また、CDの試聴環境はオーディオコンポのような本格的な試聴環境に対しての使い勝手もいいものです。

2.携帯端末のメモリ容量を圧迫しない

mp3形式の圧縮音源は、1分でおよそ1MB…それに対し、非圧縮形式のCD-DA規格の音源では、1分でおよそ10MBと、そのデータ量は10倍となります。ダウンロードにかかる時間、携帯端末のデータ量、月々のデータ通信量といった面では圧縮音源に劣ります。
携帯端末は楽曲を聴くだけではなく、ほかのアプリでもデータ量を圧迫することもあります。

3.携帯端末の音源再生環境

携帯端末の再生環境は、お世辞にも良いとは言えません。
もちろん、携帯端末と外部スピーカーをBluetooth接続して再生する方法もありますが、外部スピーカーの音質にこだわるのであれば、CDを再生する環境を整えるほうが楽ではないでしょうか。

4.ダウンロード音源損失のリスク

CDが残り続けるだろう最大の理由はこれです。
音源を携帯端末にダウンロードしてきても、携帯端末を乗り換えた際にデータ移動をし損ねたり、携帯端末の故障でまるっと損失したりするリスクもありますし、何より音源配信サービスの終了によって聴けなくなるリスクがあります。
CDは決して劣化しないというわけではありませんが、物理的に損壊しない限り、聴き続けることが可能です。

なお、本記事はダウンロード配信への批判でないこと、改めてご了承ください。
ダウンロード配信が主流となることに反対ではありませんが、「ダウンロード配信が主流になるからCDは滅ぶよ!」という意見を目にして、それは違うんじゃないかという想いから、今回の記事に至りました。
ダウンロード配信には、「好きな楽曲を1つの携帯端末に選択して保持しておき、CDと違い物理的に占有しないこと」がその長所と言えるでしょう。あとは、アプリを立ち上げて再生できる、再生までの操作が少ないことも挙げられるでしょう。携帯機器で楽曲を聴くというのであれば、CDを持ち歩く必要がないため、ポータビリティについては圧倒的に軍配が上がります。

新しい技術が出ると、どうしても過去の技術を全否定する意見が出てきてしまうもの。

大切なのは、昔からあるものを昔の技術だからとの理由で安易に切り捨てるのではなく、昔からあるものの良さと、新しい技術の良さを取捨選択して使い分けることにあると思います。


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判らなくてもとりあえず聴いてみれ

皆さん、おはようございます。

ヘッドホン男性

実家に帰って、「題名のない音楽会」を家族で見ていました。
今回(12/11放送分@関東)は、ゲーム音楽の音楽会、ということで、モンハンからFFなど、有名どころのゲーム音楽をオーケストラアレンジしたものが流れていました。
1曲目、モンハン(モンスターハンター)のオープニング曲が流れた際に、身内の反応はこうでした。

「”モンハン”って知ってる?」

モンハンのことを知りませんでした。
しかし、演奏が始まってみるや、テーマ曲の冒頭のあのキャッチ―なフレーズでホルンとトロンボーンを強調し、あと残りのパートは音量を控えめにして演奏したときに「やっぱり全パートでわーって行くよりも、ホルンとトロンボーンだけにした方がくっきりしてる」との反応でした。
ゲーム音楽を知らなくても、原曲がわからなくても、それでも聴いてみれば惹かれるところがあり、興味が湧いてくるというものです。

オーケストラコンサートというと、敷居が高いとか、予習が必要とか、そういった物事ばかりが前面に出てきて、ためらわせてしまう局面は目立ちますが、そういうのは必要ありません。
曲は知らないけど、「あ、このフレーズ、かっこいいな…!」とか、静寂の中で消え入りそうなバイオリンソロが映えるとか、そういった感想は出てくるでしょうし、それがきっかけで、興味が湧いてくることもあるでしょう。

まずは、わからなくてもとりあえず聴いてみる、これが大切だと思います。自分で進んで取っかかるのが難しいなら、周りの人から、おすすめを聞かせてもらいましょう。


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「楽曲制作」でやってること

皆さん、おはようございます。

五線譜とキーボード

NRTサウンドは楽曲制作を主に請け負っていますが、そもそも「楽曲制作」と一言で言った際に、どれだけの作業があるのでしょうか…?
ここでは、企業PV(企業PR用動画)で使用する楽曲の制作を例に、紹介していこうと思います。

1.方向性の策定

クライアントからのイメージを受け取ります。
企業PVの場合、どんな印象を与えたいのかをクライアントが持っています。文章、リファレンス(参考曲)、動画などから、与えたい印象を策定します。

2.作曲

「いきなり作曲するんですか!?」と思うかもしれませんが、実は作曲はゴールではなく、スタートしてすぐのプロセスです。
メロディを作り、そこに合うコードを振り、楽曲の構成を組み上げます。特に、企業PVの場合、動画の尺という絶対的な枠が決まっているので、その枠に収まるように制作するのはマストとなります。

3.編曲

作曲は楽曲における骨組み。作曲したばかりの曲は、柱と屋根だけの吹きっ晒しの家屋のようなものです。
ここに肉付け…家屋で言えば壁を張り、断熱材を設け、サイディングを施します。
メロディライン1本の楽曲に、メロディを担う楽器を選び、ドラムやベースといったリズムセクションを乗せ、ピアノやストリングスと言ったコード感をもたらすセクションを乗せ、ドレスアップしていきます。

4.ミックス

編曲したばかりの楽曲は、不安定な要因が多いものです。ピアノとギターが喧嘩したり、ストリングスとブラスセクションの音量差が大きすぎるなど、粗削りな状態です。
ボリュームを調整したり、左右の広がりを調整したり、音の質感を調整したり…各楽器の音を調整して、バランスを取っていきます。

5.仕上げ

俗に「マスタリング」と言われますが、マスタリングとは複数の楽曲をCDなどに落とし込む際の調整作業なので、楽曲単体の最終調整に使うのは意味合いとして不適切かもしれません。そのため、ここでは「仕上げ」と呼びます。
ミックスを経て調整された楽曲は、仕上げの工程として、ダイナミクス(楽曲中の音量差)を調整したり、周波数帯域ごとに出方を調整したりと、楽曲として聴きやすい形に落とし込みます。

6.確認

楽曲が完成したら、必ずPCのスピーカーなどラフな環境で聴いて確認します。
作業環境での聴こえ方と、ラフな環境での聴こえ方は異なり、ラフな環境では若干ローファイ(周波数帯域の低域と高域の音量が出にくくなる)になり、相対的に中域が強く出るため、そこでバランスが悪くないかを確かめます。単純にラフな環境=大多数が耳にする環境に近いこともありますが。

7.事務作業

実は忘れられがちなのはこの作業。
そもそも「楽曲制作」の作業工程ではないのですが、制作した楽曲をクライアントに納品する、最後にして最も大切なプロセスとなります。
納品物に問題がないことを確認していただき、制作は完了となります。

これら作業を経て、楽曲は生まれ、クライアントのもとへと届けられます。
いま、世間にはあまたの楽曲がありますが、世界的に有名な名曲も、テレビ番組の背後で流れる名もなき楽曲も、その全てがこれらの工程を経て生まれています。
もし、楽曲制作はすぐできるもの、誰でもできる簡単なものというイメージがあるのであれば、これを機会に見直していただければ幸いです。

流行曲をBGMにしてはいけない理由

皆さん、おはようございます。

今や携帯端末があればだれでも動画投稿ができる時代…
個人的な趣味から、企業PV、プレスリリースなど、動画投稿においてはいろいろと投稿した結果を期待することもあるかもしれません。
しかしながら、どんな動画においても、避けた方がいいのかなと思うことがあります。

流行曲をBGMにすること

一見すると、「なぜ流行曲?注目を集めるからいいじゃん」と思うかもしれません。
ですが、流行曲を使うことでもたらされるマイナス面もあります。

1.コンテンツの焦点が流行曲に乗っ取られる

中高生が投稿した動画が紹介された番組がありました。
冒険風の内容にBGMは人気の高いアーティストの曲と、その出来はなかなかのものでした。

しかしながら、この動画を見た芸能人のレビューには「使用されていた曲ばかり頭に入って内容を思い返せない」とのことでした。もちろん本人の感想と言ってしまえばそれっきりですが、楽曲のプロモーションビデオのように、本来BGMが動画を盛り上げるために使われるはずが、楽曲のインパクトが強すぎて動画が楽曲を盛り上げるなど、その焦点を取られてしまうという可能性があります。

2.一時の流行の煽りを受ける

流行曲はどうしても時間の影響を受けます。
たとえ当時は流行っていて、似たような楽曲がいっぱい出ていても、時間が経てば流行も変わります。
当時の流行を取り入れても、時を改めてその動画を見た人からは「時代が古い」と言われてしまうかもしれません…

3.そもそも動画に合ってない

その流行曲は、動画の内容に合っているでしょうか?
動画を作った当時、流行っていた類の楽曲をBGMとして使っても、やはり時間が経てば流行のもたらす恩恵は色あせ、残るのは「動画の内容と全くかみ合わない違和感だらけの曲が使われた動画」…
そうなれば、その動画の魅力も失せてしまうことでしょう。

これだけ羅列した背景には、昨今、テレビをはじめとした動画に使われるBGMが派手なBGMばかりで、その選曲に違和感を覚えたためです。ただ、そうなってしまう理由もわかります。
こういう派手なBGMは、視聴者の耳を惹きやすいだけでなく、動画を制作する現場側も選曲に悩む手間を減らすことにもつながるからです。

ただ、動画制作の時短を目的として、動画に合わないBGMが使われるのは、自分が制作に携わっているわけではないとしても、楽曲を創る立場の一人として、残念に思わずにはいられません。
BGMが主張しすぎない、動画の名脇役となる、そんな楽曲選びをしていただけると、楽曲を作る側としてもありがたいなとは思うところですね。


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「3度ハモり」って何?

皆さん、おはようございます。

9月に実家に帰った時、「題名のない音楽会」の放送を見ながら、父親に尋ねられたことがあります。

『3度ハモり』って何?

3度ハモりというのは、音楽に携わる人からすれば当たり前の言葉ですが、それは決して、誰もが知っている単語ではありません。
改めて、3度ハモりというのを説明したいと思います。

3度ハモりとは

メロディラインに対して、3度下にずれた音を重ねることです。

「かえるの歌」はご存じですよね。
あの輪唱で歌うことが多い曲です。
「きこえてくるよ」のところで、2人目が「かえるのうたが」と歌うのですが、この状態が、まさに3度ハモりの関係にある状態です。

か え る の う た が き こ え て く る よ
              か え る の う た が

ド レ ミ ファミ レ ド ミ ファソ ラ ソ ファミ
              ド レ ミ ファミ レ ド

ここの赤文字の部分が3度ハモりしている箇所で、太字になっているのが3度ハモりしているメロディです。注意すべきは、メロディとハモる音が同じ音階の場合、1度とカウントすることです。つまり、3度ハモりとは、メロディに対して2音下の音でハモることです。

そもそも、曲というのは、メロディラインと、それをハーモニーで支える「コード」というものがあります。
コードには、「ドミソ」のように、メロディラインに対して心地いい響きになるものが置かれています。コードは大体、一番下の音(根音)に対して、3度上、さらに3度上の音を積みます。

例えば、コードが「ドミソ」の時に、メロディが「ミ」であれば、3度下の音は「ド」となり、コードと同じ音になるため、3度ハモりが心地よく聞こえます。メロディが「ソ」であれば、3度下は「ミ」になります。つまり、3度ハモりはメロディに対してコードで使われる音を踏むため、気持ちよく聴こえることが多いのです。
とはいえ、メロディが必ずしもコードの構成音を踏んでいるとは限りませんが、その場合も3度ハモりで問題ないこともあります。メロディが根音と一緒の時は3度ハモりだとコード構成音にならないため、そこだけ4度下(ドミソの場合はソ)でハモるなど、工夫してハモる場合があります。

ハモりについては、3度上でハモる、6度下でハモるなど、メロディやアレンジに合わせて音程(音と音の間隔)を変更することもあります。
でも、頻出するのは3度ハモりですね。カラオケで3度ハモりができると、楽しさも倍増するかもしれません。


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