皆さん、おはようございます。
プチプチ…
正式名称はエアパッキンといいます。
気泡緩衝材と書くこともあります。
割れ物の梱包や輸送時の緩衝材に使われます。
「プチプチ」は防音に向くのか
「プチプチ 防音」とかで調べる人、思いの外いるみたいなのですが、果たしてプチプチで防音は可能なのでしょうか。
結論から言うと…向きません。
吸音、遮音効果がない
一言で「防音」と言っても、大きく分けて4パターンあります。
吸音、遮音、分散、防振
この4つですが、世間一般で言う「防音」は、大体遮音を指すことが多いです。
遮音はその名の通り、音を遮ることで音を外に漏らさないのですが、遮音性能は基本的に素材の密度、素材の重さに比例します。エアパッキンのように大量に空気を含んだ軽い素材は、遮音には向きません。
じゃあ吸音材を使えば良いんじゃないの?
吸音材は「吸音」を目的としたものであり、遮音には向きません。
もちろん、ないよりはマシですし、それなりに遮音はします。但し人の声やピアノの打鍵の音、低音に対しては無力です。
吸音材は主に部屋内部の反響を処理するために使うものであり、音楽スタジオなどは吸音材とは別に遮音処理を施してあります。
時間経過で劣化する
エアパッキンは直射日光に当たり続けるとボロボロになります。
窓ガラスなどにくっつけても、劣化してボロボロになれば意味がありません。
黒カビの温床になる
エアパッキンは凹凸が多く、湿気とホコリが溜まりやすい環境では黒カビの温床となります。部屋の衛生状態を悪化させるだけです。
他に遮音すべき場所が残っている
どんな遮音対策を実施するとしても、結局の所、部屋が防音に適していること前提です。壁が薄ければ音は容赦なく抜けていきますし、壁がしっかりしていても、窓やドアといった薄いところから音が漏れ、そこを塞いでも低音に対しては小手先の遮音では難しく、建屋の骨組みなどを通じて振動として他の部屋や上層下層に伝搬します。
ここについては、別記事で語ることができればと思っています。
というわけで、今回は「プチプチは防音に向くのか」ということについて語りました。
でも、なぜ防音が必要なのか、その理由を考えてみると、もしかすると防音を施す以外の方法で防音で処置したい理由を解決できるのかもしれません。
ドットプリンタを壁際に置いたら壁に反射するのか騒音が大きくなり、緩衝材を壁に貼ったら吸音するのかと思い、「プチプチ 緩衝材 吸音効果」で検索第一位でした。
>大量に空気を含んだ軽い素材は、遮音には向きません。
説得力ある説明で大変参考になりました。