皆さん、おはようございます。
最近良く目にする「ASMR」という単語…
これは一体何のことでしょうか。
実は、音に関係するコンテンツではあるのですが、では「ASMR」と言われて、どんな音かを想像できるでしょうか。
ASMRとは
Wikipediaによりますと、ASMRとは聴覚や視覚の刺激により、心地よさやゾクゾクする感覚を覚えるコンテンツ、とのことです。映像もありますが、ここでは音声についてのASMRを説明します。
世間一般で用いられているASMRというと、主にこの2者に分けられます。
- 情景音
- 耳かきボイスなどの臨場的なシチュエーションを象る音
情景音
田舎の夜の音、雨音、暖炉で薪が燃える音など、自然や日常生活の環境音が挙げられます。ただの環境音ではなく、聴いている側に癒やしやリラクゼーションといった効果をもたらすことを目的としているものがASMRと言われています。
特に首都圏では周りに自然が少なく、窓を開けても騒音が飛び込んでくるばかりなので、ASMRに身を預けることで、騒がしい私生活を忘れてリフレッシュできる、という意味合いが強いでしょう。
最近だと、「60分耐久チキンを揚げる音」など、明らかに飯テロとしか思えない音声も広まっていますが、それも空腹を促すということで自律神経に働きかけることから、ASMRと言えるでしょう。
臨場的な音
例として「耳かきボイス」を挙げましたが、聴いている側にVRのような体感をもたらす音声のことです。
耳かきボイスは「バイノーラル録音」という形態で録音され、ヘッドホンで聴いた際にあたかも自分の耳で聴いているような、自分が耳かきをされているような臨場感あふれる音声となっています。耳かきの音、耳かきをする人の息遣い、時折話しかけてくる音…耳かきボイスは、コンテンツを配信する際にパッケージに描かれている人物が耳かきをしていると思わせることを売りとしています。
ASMRから見るサウンドコンテンツへの接し方
ASMRが流行ることは、個人的にはいい流れだと思っています。
今日、音楽を聴くというと、テレビや映像コンテンツからBGMとして垂れ流したり、騒がしい街中で携帯端末に入れたものを聴き流すなど、お世辞にも「音楽を聴く(Listening)」とは程遠い環境であるように思えます。
しかし、環境音や耳かきボイスと言ったサウンドコンテンツは、音楽を聴くことに目的があり、自ずと音楽に焦点が当たります。つまり、音楽を聴くことを尊重し、必然的に音楽を聴くための環境が整うということです。
ただ聴ければいい程度の音楽から、しっかりと聴きたい、チョイスした音楽や音声に目的がある…サウンドを意識し、重きをおいてくれることは、サウンドコンテンツを制作する側からすると、非常に喜ばしいことであります。
聴覚を意識するようになれば、楽曲の選曲も必然的にコンテンツに即したものを追求するようになり、良い楽曲の選択がコンテンツを一層良いものに仕上げることにもつながるでしょう。
もちろん、良いコンテンツを作りたい、だからコンテンツに合う曲を作って欲しい、という声がございましたら、全力でお応えします。