東京都知事選

皆さん、おはようございます。

選挙

何かと話題の東京都知事選ですが、東京都民として言及しなければなりません。

都知事選ポスター掲示板に貼られた、常識を逸するポスターに、ルールを守らないポスターの陳列、候補とは全く関係のない内容の掲示、公示日前の事前運動、特定候補の応援を発端とした応援者に関連した企業の不買運動やSNS上での攻撃、会社および取引先への嫌がらせといった、史上稀にみる最低な選挙の様相を呈しています。
これについては、ルールの整備が追い付いてはいない、公職選挙法の穴を突いた脆弱性とも言われますが、そもそもそれ以前の問題として、道徳や倫理観のない行動をやったもの勝ちになっていることに対して、憤りを覚えずにはいられません。特に、特定候補の応援を表明したことに対する有権者への攻撃は、攻撃を怖れて投票を委縮させることにつながり、余計に民主的政治の展開を阻害する要因となるでしょう。有権者への嫌がらせや攻撃は、威力業務妨害、名誉棄損、侮辱罪、脅迫罪といった犯罪にも抵触します。直ちに止めてください

そして何より、今回は50余名の立候補があったにもかかわらず、選挙管理委員会が掲示板のキャパシティをオーバーするから臨時で何とかしろと言うことを不準備だと批判されていたにもかかわらず、選挙ポスターの掲示板には全候補者の3割弱しかポスターが貼られていないということが問題だと思います。
中には最初からポスターを貼らないことを是として活動している候補者もいますが、選挙があるたびに候補者を選ぶ情報として最もウェイトが大きいのは、選挙ポスターと言っても過言ではありません。なぜなら、街を歩いていれば自然と目につく、情報収集のためのコストが低いからです。
確かに今の時代、インターネット上で公約を調べたり、人となりを調べたりすることはできますが、それは余程選挙のことを真剣に考えている人でないとそこまでに至ることはないでしょうし、何より高齢者世代など情報収集能力が低い世代からすれば、アクセスしやすいアナログ的な手法は情報収集するに最適な材料と言えます。そしてそういった世代の割合は、「結局若者がどう意見を表明しても高齢者の圧倒的な票田には敵わない」と言われるほど多く、都知事選で当選したいのであれば、そういった世代を取り込んでいくことも必然となる…そう想像するには容易いものです。

つまり、ポスターを貼らない、貼ったとしても選挙とは全く関係のない内容といった時点で、都知事選への当選を考えていないと見做されても過言ではありません。ポスターは貼っていないけど、その代わり選挙カーを走らせたり自転車であちこちを回ったりと言った活動でフォローしているといった様子もありません。実質、ポスターに掲示された候補者の中で争われ、その中から次の都知事が決まる展開となるでしょう。

正直なところ、被選挙権が認められているとはいえ、当選を目的とせず一時のパフォーマンスによる売名を目的とするのであれば、選挙には出馬してほしくはありません。彼らに対して政治を良くしてほしいという想いを乗せて投票した優先者の思いを踏みにじることになります。
あとは、地方行政の選挙に対して、特定のイデオロギーや公党の勢力争いという構図を持ち込んでほしくもありません。地方行政をそのような勢力争いの場にする候補が、どうして地方自治体のためそこに住む人たちのための良い政治を行うことができましょうか。

投票日は7月7日。当日の都合が悪かったり日曜日を終日フリーにしたいのであれば、期日前投票を利用することもできます。
しっかりと考え、有権者としての1票を投じることが、候補者が常に有権者から良い政治をやるよう厳しい目で見られていることを示す姿勢となります。そういった「地方行政の舵取りをする責任ある立場」との自覚が候補者にあれば、自ずと有権者を向いた政治が行われることとなるでしょう。

投票権を行使しない人に、政治について批判をする資格はありません。
有権者の方は、投票に行ってください。

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