皆さん、おはようございます。
9月に実家に帰った時、「題名のない音楽会」の放送を見ながら、父親に尋ねられたことがあります。
「『3度ハモり』って何?」
3度ハモりというのは、音楽に携わる人からすれば当たり前の言葉ですが、それは決して、誰もが知っている単語ではありません。
改めて、3度ハモりというのを説明したいと思います。
3度ハモりとは
メロディラインに対して、3度下にずれた音を重ねることです。
「かえるの歌」はご存じですよね。
あの輪唱で歌うことが多い曲です。
「きこえてくるよ」のところで、2人目が「かえるのうたが」と歌うのですが、この状態が、まさに3度ハモりの関係にある状態です。
か え る の う た が き こ え て く る よ
か え る の う た が
ド レ ミ ファミ レ ド ミ ファソ ラ ソ ファミ
ド レ ミ ファミ レ ド
ここの赤文字の部分が3度ハモりしている箇所で、太字になっているのが3度ハモりしているメロディです。注意すべきは、メロディとハモる音が同じ音階の場合、1度とカウントすることです。つまり、3度ハモりとは、メロディに対して2音下の音でハモることです。
そもそも、曲というのは、メロディラインと、それをハーモニーで支える「コード」というものがあります。
コードには、「ドミソ」のように、メロディラインに対して心地いい響きになるものが置かれています。コードは大体、一番下の音(根音)に対して、3度上、さらに3度上の音を積みます。
例えば、コードが「ドミソ」の時に、メロディが「ミ」であれば、3度下の音は「ド」となり、コードと同じ音になるため、3度ハモりが心地よく聞こえます。メロディが「ソ」であれば、3度下は「ミ」になります。つまり、3度ハモりはメロディに対してコードで使われる音を踏むため、気持ちよく聴こえることが多いのです。
とはいえ、メロディが必ずしもコードの構成音を踏んでいるとは限りませんが、その場合も3度ハモりで問題ないこともあります。メロディが根音と一緒の時は3度ハモりだとコード構成音にならないため、そこだけ4度下(ドミソの場合はソ)でハモるなど、工夫してハモる場合があります。
ハモりについては、3度上でハモる、6度下でハモるなど、メロディやアレンジに合わせて音程(音と音の間隔)を変更することもあります。
でも、頻出するのは3度ハモりですね。カラオケで3度ハモりができると、楽しさも倍増するかもしれません。