皆さん、おはようございます。
耳かきボイス
さながら、誰かに耳かきをしてもらっているかのような臨場感あふれるサウンドコンテンツ…ここ最近頻繁に見かけるようになりました。
その、臨場感あふれる耳かきの様子を収録する方法が、バイノーラル録音と呼ばれる方法です。
バイノーラル録音とは
バイノーラル録音は、簡単に言うと左右のステレオ感や距離感を顕著に感じられるように録音する方法ですが、それは単にマイクで収録した音の出方を左右に大きく振ったり、ボリュームを変化させたりといったことで再現できるものではなく、バイノーラル録音用の専門的な機材が必要になります。
人の頭の形をしたオブジェクトに、耳に当たる部分に左右ひとつづつ録音用マイクが埋め込まれています。
声を出す側は、録音機材を人に見立て、どの角度からどの距離感から語りかけるかによって、どういう感じで相手の耳に届くのかを視覚的に把握することができます。
また、バイノーラル録音用の機材は、あたかも耳元で聴いているかの状況を再現するため、右側で声がする場合でも、声から遠い左側の音声にもリアリティをもたせる工夫をしています。
バイノーラル録音用の機材は、音響特性的に人の頭に近いものを持っています。つまり、右側で発している音は、右側のマイクだけでなく、回り込んで聞こえる左側のマイクの音、更には、頭の中を通して左側のマイクに収録される音も含まれています。それは、マイク1本を立てて収録した音声をパンニング(左右の音の出方の調整)することでは再現ができないものです。
ただ、このバイノーラル録音用の機材、それなりに高く、使用できる状況も限られてくるので、流石に導入は考えておりません。こういうのを導入してサービスの提供ができれば面白いのですが、流石に短距離走のような施策になる懸念は否めません。
しかし、VRコンテンツの普及、主人公視点でのゲームや映像コンテンツなどでは、単なるステレオ音声での再生よりもリアリティが高いため、バイノーラル音声が絡むコンテンツが大きく隆盛する鍵を握っているのかもしれませんね。