ブラヴォーご法度

皆さん、おはようございます。

10月の3連休にちょっとした騒動が報じられました。

演奏が終わった直後に間髪入れず「ブラヴォー!」と叫ぶのはおやめください―

オーケストラ楽団が出したメッセージです。
オーケストラコンサートについては、演奏が終わり、指揮者がタクト(指揮棒)を下ろしたところで演奏の終了が宣言され、大きな拍手で迎えられるという通例があります。
(楽章の終わりについては楽曲がきれいに締まって静寂になりますが、タクトを下ろさないので演奏を継続する、ということになります)
今回問題になっているのは、タクトを下ろす前に「ブラヴォー!」と叫んでしまったことにあります。いわば、まだ演奏が終わっていないのに演奏終了を宣言されたことが問題となっています。これについて、オーケストラ楽団側が堪えかね、SNS上にメッセージとして発信したというのが今回の騒動の顛末です。

オーケストラの演奏は、最後の1音が演奏され、残響が消えたそのタイミングまで演奏が続いています。拍手が起こるべきタイミングを計算して、指揮者はタクトを置きます。
なので、タクトを置いてから拍手喝采と行きましょう。

また、オーケストラコンサートにはカーテンコールと呼ばれる、いわばアンコールに相当するものがあるのがお約束ですが、これについてもアンコールと声に出すことはありません。大体は会場が手拍子を揃えている状況となります。

というわけで、オーケストラコンサートに赴く際は、最後の1音が途切れてから拍手をするようにしましょう。

おしまい。

…終わっちゃダメだ。

敷居を徒に高めることなかれ

今回の騒動は、常習的にフライングブラボー(フライングしなくても問題になっていたかもしれないが)をする人がいることが問題ではありましたが、この問題で懸念するのは、オーケストラコンサートの敷居が高くなってしまうことです。

オーケストラコンサートには、会場に不相応でないドレスコードや、未就学児の入場制限、上演中のスマートフォンの使用、雑音を立てるなどの禁止事項があります。サイリウムを振り回すなどもってのほかです。
しかし、今回の騒動を受け「やっぱりオーケストラコンサートは庶民には敷居の高いものなんだ…」と尻込みし、オーケストラコンサートへ足を運ぶことを止めてしまうケースが増えてしまうことは懸念しています。

確かにオーケストラコンサートはいろいろと注意すべきことはありますが、基本的なルールはパンフレットなどに書いてあります。それ以外については、コンサートホールのふかふかの椅子に深く腰掛け、ゆったりと管弦の調べに身を委ねれば、なにもマナーに抵触することはありません。
オーケストラコンサートは怖いもの、というイメージを持たず、CDにはないダイナミクス、ピアニッシモさえもしっかりと届く音響、オーケストラ楽器の迫力と優雅なサウンドを楽しむことができる場であってほしいと思うものです。

ちなみに、楽章の間で拍手する、ということについてはマナー違反ではありません。ただ、楽章の間で拍手することを嫌い、楽章の終了から次の楽章まで、楽器を均した状態でバトンタッチするという楽曲が生まれたというエピソードもあります。


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アド街の終盤に流れるあの歌

皆さん、おはようございます。

タイトルの通りです。
土曜日はアド街(出没!アド街ック天国)を見てから寝るというルーチンが定着してきました。
そこの街百景で流れるアコースティックな歌が、最近いい曲だなと思うようになったので今回は記事にしました。

クリーンなギターの音が印象的な軽音楽編成で、歌詞は町中の散歩をイメージした軽快かつ爽快な曲ですが、サビの部分のフレーズに心惹かれるものがありました。

「ただいま、おかえり、夕飯は何?」

まるで夕暮れまで遊んできた子供たちが家に帰ってきたかのような光景じゃないですか。
こういった日々が毎日繰り返されること、本当に尊いものだなと思う限りです。

いつもの生活を送り、遊び、近所の人と触れ合い…夕方には家に帰り、家族と団らん。
そして夜もふけてきたし寝ようか、という、何気ない風景。
思えば、そういう風景と無縁な人は多くなってしまったのではないだろうか。

生活のためにお金が必要で、満員電車に揉まれ残業をして遅くになって帰ってくる…
学校ではいじめに遭い、不登校になったり、場合によっては自ら未来を閉ざす選択肢を取ってしまう…
SNSで人付き合いに一喜一憂し、攻撃的な意見に疲弊してしまう…
クリエイターからすれば生成AIによるトラブルや契約回りのトラブルなど…

まるで昔の平和な光景がファンタジーになってしまったかのようで。
例え、戦争が起こらなくても、巻き込まれていなくても、決して平和とは言えない状況は、身近なところにあちこちにあります。武力を用いない、個人単位であっても、自分は今、戦争に巻き込まれていると感じる人もいることでしょう。

贅沢は求めません。
トラブルのない、何気ない幸せをかみしめられる…そんな生活ができる人が増えることが、真に求める平和だなと、この曲を聴くたびに思うのです。


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